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世界が目指すエイズのない世界

2020年02月22日

エイズは1950年代からアフリカで患者が発生したとみられ、1981年に米国ロサンゼルスに住む男性から正式に発見されました。1980年代から現在に至るまでHIVウイルスは世界中に広まり、10年間で全世界でHIV感染者は100万人に達しました。

WHO(世界保健機関)によると、2017年時点で世界中には3690万人ものHIV感染者・エイズ患者がいると推定されています。このうち14歳以下の子供は約180万人もいます。エイズは10~19歳の青少年の死亡原因で全世界では第2位、アフリカにおいては第1位となっています。毎年世界中で180万人の人が新たに感染していて、約1割は14歳以下の子供です。

子供や青年期にHIVウイルスに感染すると、悪性腫瘍や感染症などの特有の症状以外にも、突発性難聴のリスクが高まることが報告されています。カリフォルニア大学のCharleneLinらは、台湾でHIVに感染している8760人の台湾人と、43800人の非感染者を比較しました。すると43800人の非感染者より、HIVに感染した18~35歳のグループは2倍以上の割合で突発性難聴が発生していることが判明しました。

国連を中心にして、国際的にエイズのない世界を実現するための活動が各地で行われるようになりました。WHO(世界保健機関)は1988年に世界エイズデーを制定し、毎年12月1日に啓発活動が行われています。2015年には、国連はSDGs(持続可能な開発目標)として、2030年までにエイズ・結核・マラリア等の流行をなくすことを目標に掲げています。

医学が進歩したおかげでHIVの治療が可能になり、2005年は全世界で190万人もの人がエイズ関連で命を失っていましたが、2017年には年間94万人に減少し、世界エイズデーや国連のSDGsなどの取り組みにより一定の効果が現れています。それでも、HIVウイルスは多くの人の命を奪っていることに変わりありません。現在でも新生児や14歳以下の子供もHIVに感染しており、子供や青少年に対する感染予防のための対策が遅れています。

ユニセフ(国連児童基金)では、エイズのない世代を実現することを目標に掲げています。その世代とは誕生時や20歳までに子供や青少年がHIVに感染をしないことを指します。そのために、現在も各地で活動が行われています。

エイズのない世代を実現するためには国際的な組織による活動だけでなく、世界中の人々がHIV感染を予防するための努力を払うことも大切です。拡大を防ぐためには各人が正しい知識を持つことや、HIV検査を受けたり、適切な感染予防のための措置を講じたりすることも重要になってきます。